メタノール

[原料] - メタン
[最終製品] - フェノール樹脂、ポリエステル

メタノールとはメチルアルコールとも呼ばれ、天然ガスや石炭ガスから出来ているもっとも簡単な構造のアルコールの一つです。
見た目や臭いなどはお酒や食品添加物に含まれているエタノールと似ていますが、メタノールは主に燃料用として使われるため、飲用ではありません。

例えば酢酸ビニル樹脂に溶剤としてメタノールが使われ、高粘度のペースト状接着剤が作られます。

また機械の部品などの金属に代わりとして使われる高機能プラスチック(対衝撃性や耐熱性)の原料であるフェノール樹脂の合成原料としても使用されます。

更にはテレフタル酸とメタノールの化合物はテレフタルサンジメチルになり、やがて三大合成繊維であるポリエステルとして使われており、衣類の原料の基盤となっています。

理科の実験などで使うアルコールランプも、メタノールが利用されています。

またメタノールは安価で硫黄分や窒素分を含まない性質上、クリーンな燃料として注目されています。
車にはガソリンが主流ですが、メタノール燃料は黒鉛や窒素酸化物及び粒子上物質排出量が少ないため環境に良いとされている一方で、ガソリン車やディーゼル車などに比べて燃費が悪い点や点検の回数が増えるなどの課題もあり、まだまだ開発が必要という段階です。
しかしながらメタノールは「地球にやさしいエネルギー」を目指すにあたって重要な役割と希望を担っています。