ベンゼン
[原料] - 分解ガソリン、リフォメート
[最終製品] - 合成樹脂、合成ゴム、ナイロン繊維、フェノール
原油に含まれており、石油化学における基礎的化合物の一つです。
工業的にとても重要でさまざまな形で利用されています。
基礎化学原料として多方面の分野で使われていて、次のようなものがあります。
合成樹脂、合成ゴム
ベンゼンとエチレンを原料としてスチレンを作ります。
このスチレンを単独又は他の化学物質と重合させると樹脂やゴムになります。
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ナイロン繊維
ベンゼンから化学反応でシクロヘキサン→カプロラクタムとし、このカプロラクタムを重合させたものがナイロンを作ります。
他にシクロヘキサンからヘキサメチレンジアミンを作り、アジピン酸と反応させ、ナイロンとする方法もあります。
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フェノール(化学原料)
ベンゼンをプロピレンでアルキル化しクメンとします。
これを酸化してフェノールとします。
フェノールは、合成樹脂、染料、農薬などの原料として使われます。
また、単独でも消毒剤として使われています。
無水マレイン酸
ベンゼンを酸化すると無水マレイン酸が得られます。
無水マレイン酸は不飽和ポリエステル樹脂等の合成樹脂および樹脂改質剤等に使用されています。
ベンゼンは以前強力な有機溶剤として利用されていました。
金属部分からグリースを除く際に使われていたり、ペンキはがし、しみ抜き、ゴム糊などの家庭製品にも広く使われていました。
しかし、ベンゼンのもつ毒性が明らかになるにつれ、ほかの溶剤にとってかわられることとなりました。